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【暑い夏15】 E「 いろんな楽しことがあるけれど、それってどこかしら似ているものだと思いませんか。 」
2015年07月9日
これまでビギナークラスでチョンさん、トム、エリックとワークショップを受けてきて、もちろんどれも楽しくて、わくわくするワークショップだったんだけれど、よくよく考えてみれば、これまでのその楽しさって、なんか新しい発想に触れて自分の認識が変わったり、なんか偶々問題意識が重なって、ひっかかったりするっていう、そんなものから起因していて、つまり、頭を使った概念みたいのものの「楽しさ」であったんだけれど、今回のフランチェスコのワークショップでは、そういうことじゃなくて、もう本当にシンプルに、踊ることって楽しいじゃんって、体が喜んでいたのであった。
なかでも、楽しかったのが、音楽にあわせて、ひとりで「自由に」踊るところだ。
もちろん、自由といっても、それまでに習ったことは意識しなくてはならない。そりゃ、もちろんね。その習ったことっていうのが、「自分の体の重さを感じること」、「ペアを組んで、押したり、引いたり、引っかかったりして、力が体をどう伝わっていくのか?どう体を通っていくのか?を確かめること」だ。
で、まあ、そういうことをひっくるめて、どうペアの人に押されたりするんだろうかをイメージしながら、体のなかの力の向きみたいなものをかんじながら、踊るわけだ。それって、逆に体が解放された気分がして、とても心地良い。すごい気持ち良い。わあ。
まあ、こういうかんじでただ気持ち良かった、「わあ」、で終わっても良いのだけれど、せっかく文章を書くわけだし、もっとこの感覚を掘り下げてみたい。自分で自分の体を操作しているかんじではなくて、むしろ流れに身を任せるというか「踊らされている」という感覚について。
あれ?この感覚ってなにかにすごく似ていて、う~ん、なんだろって思い出していたら、あ、そうだ、いつもやっているジャグリングと同じなんだってことに気づいた。え~と、僕は普段、棒とか玉を投げたり、回したり、転がしたり、つまり、ジャグリングっていうのをしている。棒を5本とか投げていると「筋力がいりそうですね」って言われたりする。
でも、実際は女の子でも、小さい子供でも出来る子はいて、タイミングやリズムがつかめさえすれば、そんなに力は必要ない。というより、実は体と物が「かみあう」ように操作するってのがジャグリングの大事な技術だったりする。それで、物を器用に操れているときって、体が物を操作してるかんじというよりは、身体感覚が物にまで延長していて、とけあっているかんじで、どっちかというと、「物に操作されている」かんじに近いのだ。ああ、やっぱりなんか似ている。
つまり、ジャグリングをダンス的にいったら、体のある部分からある部分へと力を通すことを拡張して、体のある部分から体の「外」のある部分、つまり「物」へと力を流すもので、逆に、ダンスをジャグリング的にいったら、物と体の「かみあい」をミクロにして、体の中でもある部分とある部分の「かみあい」を意識するもの。そんなかんじになるのかなあ。その共通している部分が僕のツボにはまるみたいだ。
でも、もちろん、このワークショップの時に踊ってた時の気持ち良さって、それと似ているんだけど、やっぱり全然違うものもある。僕はそういうのも探っていきたい。一体、なんなのだろう?
まあ。つまり。また踊ってみたいということなのだ!
フランチェスコ・スカベッタ (ノルウェー/オスロ)FRANCESCO SCAVETTA IMPULSTANZ(オーストリア)や、P.A.R.T.S(ベ ル ギー)、MTD(オランダ)SEAD(オーストリア)など、 主要なフェスティバル、大学、ダンス機関等で引っ 張 り だ こ の カ ッ テ ィ ン グ・エ ッ ジ な 振 付 家 。ノ ル ウェーとスウェーデンを拠点にダンスカンパニー Weeを率い、これまで27カ国をツアーしノル ウ ェーを代表するカンパニーとなる。ヴェネチア・ ビ エ ン ナ ー レ で 初 演 さ れ た ミク スト メ デ ィア 作 品『Live』から、抽象的で即興的な『Surprised Body Project』まで幅広い作品群を誇る。そのムーヴメン トは、リリーシング・テクニックやコンタクト・イン プ ロヴィゼー ション、そして 太 極 拳 などを バック ボーンに独自の言語を開発している。
Vitlycke ‒ Centre for performing arts(スウェーデ ン)芸術監督。(KIDFホームページより)
中西一史(なかにし・かずふみ)普通の京大理学部6年生。Juggling Unit ピントクルに所属。舞台でジャグリングをする。芸名は中西みみず。お笑いとか、ホラー映画とか、卵を使った料理とか、好き。大好き。今回のワークショップで、ダンスにはまりつつあります。
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