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【暑い夏15】 E「E.T.」

2015年07月1日

 今回、この「京都の暑い夏」に初参加して
コンタクト・インプロビゼーションという世界があるということを知った。
というより、ダンス自体に今まで無縁だったのだが、
縁があって参加することとなった。
話せば長くなってしまうので、割愛させていただくが、
自分の「気になる」を集めて、そのベクトルを見てみると、
この「京都の暑い夏」へと向いていて、導かれるようにここに来た。

 そんな僕が今回はじめに触れたのが、このコンタクト・インプロビゼーション。
講師は森裕子さんと坂本公成さん。

 コンタクトというと誰かに触れるのかと思い、緊張していた。
まず、始まりは輪になって座り、自己紹介をしながら
隣の人の足を揉むというスタイル。
これは、とても和気あいあいとなって、少し緊張がほぐれる。

 つづいて場内を歩いたり走ったり。
周りの人の動きを意識しながら、自分の動きにもフォーカスする。
そのときは気づかなかったのだが、もうここからコンタクトは始まっていたのだ。
相手に触れていなくても、アイコンタクトをしたりしていること自体、
コンタクトなのだ。
 

 相手は人だけでなく、床だったり、雰囲気だったりと
いろいろなことに意識を向ける。
この時点で「思ってたんと違う!」状態であった。
(がっちり腕を組んで踊るようなものをずっと想像していた(汗))

 そして、だんだんとペアを組んだりして、本格的に動いていく。
この相手の動きを感じて動いていく動作から、
段々コンタクト・インプロビゼーションというのが
対話式と言われる意味を感じていく。

 自分がこのように動いたら、相手はどのように動くのか?
相手がこのように動いたら、自分はどのように動くのか?
自分の体の声を聞き、相手の体の声を聞く。

 相手の動きは
すごくおしゃべりだったり、
無骨な人がいたり。
はたまた、ゆっくり丁寧な人がいたり、
方言のような癖のある人がいたり。

 それに反応する自分に対しても新たな面を発見。
まるで異文化交流をしているような感じ。
こうやって会話していくと、すごく穏やかな気持ちになったり、嬉しくなったり。
なんなんだろう、この感じは。
心が喜んで、体も喜んで、自由を感じる。
とにかく、楽しい!

撮影:すやまあつし
撮影:すやまあつし

 

 映画E.T.では、有名な指と指が触れあうシーンがあるけど、
あれは、触れあうことによって、心も触れ合っているんだな。

 でも、まだ始めたばかり。
何がどうなって、こんなに楽しいか、もっと知りたい。
そう思った、2015年京都の暑い夏。

(京都の暑い夏=京都国際ダンスワークショップフェスティバル)

prof_yuko森裕子 (日本/京都)YUKO MORI ダンサー・振付家。’96年よりMonochrome Circus のメンバーとして、上演 300 回を越える『収穫祭』 プロジェクトや、『掌編ダンス集』『直島劇場』 『TROPE『』HAIGAFURU』など、カンパニーの主要作 品に出演。小柄で中性的な身体、そして機敏な動き が魅力。指導者としても水戸芸術館 ACM 劇場、北 九州芸術劇場などの劇場や、TOYOTA などの研修、 生涯大学など幅広い層に各地でコンタクト・イン プロヴィゼーションや「身体への気づき」のワーク シッョプを多数行う。踊ることの根源的な「楽しさ」 を伝えたいと願っている。


kosei坂本公成 (日本/京都)KOSEI SAKAMOTO+YUKO MORI ダンスカンパニー Monochrome Circus 主宰。リヨ ンビエンナーレ (’00)、ベイツ・ダンスフェスティバ ル(’02)、香港芸術節(’ 05)、フェスティバルドート ンヌ(’09)、混浴温泉世界(’09)瀬戸内国際芸術祭 (‘10)、鳥の演劇祭(’12)など 17 カ国で作品を発表。 「身体と身体の対話」というテーマからコンタクト・ インプロヴィゼーションの普及や開発に興味を持 ち、更に空間、コミュニティー、建築、とその射程を 広げている。平成 19 年度京都市芸術新人賞受賞。 現天理医療大学および京都精華大学非常勤講師。(KIDFホームページより)http://www.monochromecircus.com/

IMG_1905すやまあつし(すやま・あつし)好奇心旺盛な小心者。

動物占いは子鹿。

サーフィンとスケボーとピアノが好き。

ライターの端くれ。

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