2009年12月16日

すみません。最初に謝っておきます。
だってわたし、あんまりコンテンポラリーダンス見たことないんです。なのにプレビュー書いちゃうなんて。いや、でも、わたし、数は見てないけれど、コンテンポラリーダンスって面白いなと思ってるんです。それで、今度あるっていうフェスティバルに興味があったんで、思い切って、いろいろ聞いてきました。ぜひ、読んでみてください。

今度神戸で開かれるフェスティバルは、「神戸-アジア・コンテンポラリーダンス・フェスティバル#1」といいます。名前のとおり、神戸でアジアのダンスが見られる! というわけです。

主催のDANCEBOXは、2001年から「アジア・コンテンポラリーダンス・フェスティバル」を開いてきました。当時から、アジアのコンテンポラリーダンス紹介を通じての文化理解や交流に注力してきました。今までに、韓国、中国、香港、台湾、インドネシア、マレーシア、タイ、オーストラリア、シンガポールの8カ国および地域から26組のアーティストがいらしてます。今回は、新たに神戸・新長田に拠を移し、新たなプログラムが加わっての開催です。

内容は、下記詳細を見ていただくとして。
4つのプログラムのうち、わたしが一番期待しているのは、Dance Circus ASIA編;Solo Collective です。アジアを代表するダンサーが、神戸・新長田に集まります! 出演者は、「横浜ダンスコレクション2007」での受賞後、スペインの「マスダンサ・インターナショナル・コンテンポラリーダンス・フェスティバル」でソロ部門2位入賞とオーディエンス賞を獲得したリー・スン・ア(韓国)、第4回世界バレエ&モダンダンスコンクールでモダンダンス部門第1位金メダル・振り付け特別賞を受賞したリュ・ソックン(韓国)、2007年大阪パフォーミング・アーツ・メッセ「アジア・ショーケース」に出演したマ・エレナ・オルティゾ・ラニオグ(フィリピン)、2009年BOH Cameronian芸術賞において[Most Promising Artist][Best Performer]のダブル受賞を果たしたスハイリ・ミシェリン・アフマッド・カミール(マレーシア)、Folkwang芸術大学舞踊科卒業後、2003年トヨタコレオグラフーアワード最終選考に選出されたEnsemble Sonne主宰・岡登志子(日本)、2007年JCDN「踊りに行くぜ!」に参加し、DANCEBOX「Dance Box Selection」「one-Dance」に選出された山田知美(日本)、京都ダンスプロダクション2007、Dance Box Selection、韓日ダンスフェスティバル、横浜ダンスコレクション・ファイナリスト選出の南弓子(日本)、第42回なにわ芸術祭新人賞「舞踊作家部門」、大阪府知事賞、大阪市長賞を受賞したイム・ジョンミ(韓国)、の8組です。アジア各地における新進気鋭のアーティストばかりです。ぜひ、お気に入りのアーティストを見つけてください。
いや、でも、ピチェ・クランチェンのソロ・ダンスにも注目しています。
以前彼のダンスを見た時、彼の周りの空気が濃密に感じられ、じりじりとした動きにくぎづけになりました。何やったんやろう、あれは。わたしはあの時、人は肩から泣くのだと感じました。今回上演される作品は、日本初公演だそうです。彼は世界的にも引っ張りだこのアーティストで、日本でもDANCE BOXでの公演を皮切りに注目を集め、昨年は横浜トリエンナーレにも招聘されています。見逃せません!

いやいや、でも、でも、新長田のダンス事情っていうのも面白そうです。
「さまざまな人や物の 記憶や存在・価値観との、関係について」作品を製作している宮本博史さんと、新長田とダンスの関係を探ります。新長田には、(何も知らない私が想像していたより)多くのダンスがあるそうです。それらを通じて発見する、新長田。新長田から発見する、ダンス。もしかしたらあるかもしれない、あなたの・わたしの街とダンスの発見。

ああ、でも、やっぱり。国際共同制作プログラム『Tri_K』も外せません。
どんな作品なのか全く想像がつきませんが、「2人の日本人と1人の中国人の間で、この世界に人間が、あるいは男性というジェンダーがどのように居場所を見つけているかということについてのからだを通じての対話です」という説明を読む限り、見に駆けつけざるを得ないでしょう。神戸以外に、東京、香港、リスボンと世界で上演されるこの作品を、ぜひこの機会にご覧ください。

どの公演も、見ないではいられません!
冬の神戸・新長田で、名物の「ぼっかけ」「そばめし」「鉄人28号」を味わいながら、神戸-アジア・コンテンポラリーダンス・フェスティバル#1を堪能してください。(国頭郁美 / ダンス初心者)


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オープニング・プログラム
ピチェ・クランチェン『I am a demon』
日時:2009年12月23日(水・祝)17:00
会場:Art Theater dB神戸
料金:前売2,300 / 当日2,800 / 長田区民割引1,800 / 学生・障害者・シニア(60歳以上)1,800
   フェスティバル通し券8,000
URL:http://www.db-dancebox.org/sp/09_kacdf01/02_pr/01_pt.html
あのピチェが還ってくる!! 2005年に初演をむかえ、ヨーロッパはじめ世界各地での上演を重ねている名作『I am a demon』を日本初公開で上演します。(振付・出演:ピチェ・クランチェン)

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新長田のダンス事情
日時:2010年1月17日(日)
会場:Art Theater dB神戸
料金:無料
URL:http://www.db-dancebox.org/sp/09_kacdf01/02_pr/02_vd.html
新長田界隈にある様々な<ダンスの現場>を取材し、記録する継続的・映像プログラムである。 <ダンスの現場>がもつ歴史的背景や由来、そして現在の姿を通して、新長田の街を知ること。そして、そこで踊る人々に焦点をあてることで「生活のなかのダンス」を捉え、<人はなぜ踊るのか>という根源的な問いにアプローチしながら、地域の文化的資産としてのダンスを再発見することをめざす試みである。(参加アーティスト:宮本博史)

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Dance Circus ASIA編 S o l o C o l l e c t i v e
日時:2010年1月24日(日)15:00 (A program) / 18:00 (B program)
   2010年1月25日(月)17:00 (A program) / 20:00 (B program)
会場:Art Theater dB神戸
料金:前売2,300 / 当日2,800 / 長田区民割引1,500 / 学生・障害者・シニア(60歳以上)1,800
   フェスティバル通し券8,000
URL:http://www.db-dancebox.org/sp/09_kacdf01/02_pr/03_cr.html
ダンスボックスの定番プログラム「Dance Circus」のアジア版。今回は、新進気鋭を中心とした8名のダンス・アーティストのソロダンスの響宴。アジアにおけるダンスの新傾向を一挙に紹介。

A program イム・ジョンミ(釜山(韓国)出身/大阪在住) / 岡登志子(神戸出身/芦屋在住) / スーハイリー・ミシェリン(クアラルンプール(マレーシア)出身/在住) / リュ・ソックン (清州(韓国)出身/ソウル在住)

B program イ・ソンア(江原道(韓国)出身/ソウル在住) / マ・エレナ・オルティゾ・ラニオグ(イロイロ(フィリピン)出身/クエゾン在住) / 南弓子(京都出身/埼玉在住) / 山田知美 (松山出身/奈良在住)

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国際共同制作プログラム
黄大微(ディック ウォン)∞川口隆夫∞今泉浩一『Tri_K』
日時:2010年1月30日(土)19:00
   2010年1月31日(日)15:00
会場:Art Theater dB神戸
料金:前売2,300 / 当日2,800 / 長田区民割引1,500 / 学生・障害者・シニア(60歳以上)1,800
   フェスティバル通し券8,000
URL:http://www.db-dancebox.org/sp/09_kacdf01/02_pr/04_tk.html
2008年秋、黄が『Encounter@Tokyo』で来日した際、作品を見た川口と今泉はすぐさま手を挙げ、 一緒に何かやろうと一致。「三は万物を生ず」と言うが、「3」という数字を肴に東京香港間で電子文通開始。 三者とも東洋人で男でゲイで40代のイケメン。そのうち二人は母国語が日本語でもう一人は広東語。 二人は英語を話すが一人は否。二人は舞台で一人は映画。言葉が権力だとしたら、その均衡は一様ではない。 その三人がどのように稼動? 2009年秋、黄が提示するものを今泉が撮影し川口がそれに注釈を加えることから始めようと協議。 そのサイクルは一周まわって元に戻ってさらに深く巻き込んで… dicK taKao Koichi 三つのK、トリック。2010年1月、深い罠をはらんだ、一つの大きな渦ができる。
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