2009年07月29日

今年で22回目を迎える「全国高校大学ダンスフェスティバル(神戸)」、通称「ダンスの甲子園」は、例年大学30校前後、高校90校前後がそれぞれの「創作ダンス」においてしのぎを削り合う大きな大会です。参加作品の主要な条件は、生徒・学生による作品であること、大学は6分以内、高校は4分30秒以内の作品であること、出演者は30名以内などであるため、コンテンポラリーダンスの長い20分間や少人数ピースに慣れているダンスファンにとっては、感性をリフレッシュできる好機会です。30名の群舞なんて、そうそう観れるものではありません。それも、ここ数年急速に、それまでのメインストリームだった表現主義的なモダンダンスの枠をはみ出す作品が増えてきて、内容的にもバラエティに富んだものとなっています。昨年出品された岡山大学ダンス部の『井の蛙』(今年の大会ポスターになった作品)は異色作であるにもかかわらず、大学部門でグランプリに相当する文部科学大臣賞を受賞しました。「創作ダンス」という言葉には長年積み上げられたあるイメージがありますが、ここ数年その字義どおりの意味を復活させつつあると感じられるのであります。

1日目は予選なので参加校全ての作品を観ることができます。この日に朝から張り込むのがオススメ。審査に漏れて2日目の決選まで残らない作品の中に、あなたの心に響く6分間を与えてくれるものがあるかもしれない。また3日目は審査なしで、創作ダンスに限らずどのようなダンスでも参加できる(つまりHIPHOPやジャズなどのジャンルダンスでもOKな)「参加発表部門」が盛り上がりを見せます。審査の代わりに、関係者の先生方のコメントがナマで聞けるのも面白かったりします。

個人的なオススメは、丁寧な表現と動きでドラマチックさがしんと胸にくる北海道教育大学。常に驚きに満ちている複雑系、松山大学。また沖縄浦添高校や埼玉栄高校は、HIPHOPベースのように見える身体の使い方から、非常にオリジナルな創意工夫をもって作品づくりに励んでいてはっとさせられます。参加発表部門では、ダンスドリルで全米1位を獲得したこともあるという岡山総社南高校が必見。JR神戸駅で降りてから神戸文化ホールに到着するまでの道のりは、そこかしこに青春の1ページが繰り広げられていて、その熱気にくらくらするでしょう。(森本万紀子 / dance+編集)




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日時 2009年8月4日(火)創作コンクール部門・予選
 ●高校の部〈大ホール〉09:30~18:30
 ●大学の部〈中ホール〉11:00~15:30
2009年8月5日(水)創作コンクール部門・決選
 ●高校の部〈大ホール〉10:30~14:30
 ●大学の部〈大ホール〉16:00~18:00
2009年8月6日(木)
 ●参加発表部門〈中ホール〉09:30~15:40
 ●表彰式・特別プログラム〈大ホール〉16:30~19:00
場所 神戸文化ホール
神戸市中央区楠町4-2-2
料金 無料公開
表彰式・特別プログラムのみ3,000円(※申込募集は終了しました)
問い合わせ 日本女子体育連盟
TEL:03-3469-7995  FAX:03-3469-8427
Meil:japew@h8.dion.ne.jp


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