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2013.6.13. 「迎鼓(영고)祝祭の大地」@ドーンセンター
2013年05月9日
韓国から最高の名舞、河龍富(ハヨンブ:重要無形文化財68号)、林洱調(イムイジョ)、陳裕林(チンユリム)、金雲泰(キムウンテ)と演戯団八山台(ヨンヒダンパルサンデ)が出演。大阪に在住する金君姫(キムグニ)、張智恵(チャンジヘ)、李綾子(イヌンジャ)、朴垠姫(パクウニ)と柳会(ポドゥルフェ)が共に作る舞いの祝祭。必見の九幕を開く。 祝祭の大地 実行委員会プレスリリースより
日時:2013年6月13日(木)14:30、18:30韓国の伝統舞踊のおもしろさ
場所:ドーンセンター(大阪府立男女共同参画・青少年センター)
住所:大阪市中央区大手前1-3-49
主催:韓国文化財保護財団 後援:韓国文化財庁、駐大阪大韓民国総領事館 韓国文化院
チケット:全席自由 前売り 5,000円 当日 5,500円
チケット申込み:kohyonse@hotmail.com
2000年代後半から数年の間に、韓国舞踊の水準の高さは日本で知れ渡るところとなった。K-POPダンスが成功を納め、横浜ダンス・コレクションなどで韓国の舞踊家の受賞が相次ぎ、関西ではチョン・ヨンドゥ、パク・ホビン、キム・ウォン、キム・メジャらの仕事が紹介されてきた。けれども、彼らを育んだ文化としての舞踊の根幹に触れたいのであれば、是非この公演に足を運んでいただきたい。というのも、韓国舞踊の社会装置としての卓越性を表す観客との関係において、ここに集う彼らは他を凌駕するからだ。
専門家でもないのに大胆なこの断言は、2009年にソウルの舞踊フェスティバルSIDANCEにあわせたフォーラムに、人づてに参加させていただいた時の体験に負っている。1週間の滞在中、伝統舞踊からコンテンポラリーダンスまで、そして大小の劇場から農村の畑や儀式のための浜辺や宴席といったフォルクローレの根ざす場まで、さらにパフォーマンスにとどまらずレクチャー、ワークショップといった多岐にわたる形態で、現地の舞踊文化を体験させていただいた。その中で目を開かれる思いをしたのが、歌舞音曲は集まった人々の間に場を開くものだということだった。まず、どこに行っても観客のプレゼンスが強烈。私にとっては静観の対象だったコンテンポラリーダンスの公演でさえ、少なからずが衝動を手拍子で表現する機会を逃さない。そんな”共にある”観客の存在に、とあるプロデューサーは「作品と一緒に観客も持って帰りたい」と述べていたほどだ。
そうして居合わせる者の間に強烈な磁場を生み出しつつ、近代の劇場で作品や商品として成功をおさめる。そんな夢のような演目が、陳氏が企画・演出を務める『Kings Dance』だった。各地方の伝統芸能の担い手を訪ね歩き、歳月をかけて見識を深めたことにより実現したドリームチームは、国立劇場の数千の観客の間に、複雑で豊かなうねりを生み出し続けた。それは音楽ばかりでなく、四肢と頭と楽器を別々に操って視覚的にもポリリズムを生み出す河龍富、金雲泰ら、ナショナル・トレジャー級の舞踊家が力を発揮したからでもあろう。不思議なことだがそれは、最先端のジャズのライブで、聴衆が耳から目から各々好きなインパルスをキャッチして体を揺らし、それが会場のそこここで大小の干渉を生み出すのと似通っていた。おそらくその中で、人々は年齢、階級、男女、趣味の違いといった隔てをざぶんと超える体験さえできるのだろう。この波を是非お見逃しなく!
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