2009年04月15日

 東心斎橋のBAR&ギャラリーを会場に作品・作家への独断も交えたレクチャー(解説)とミニシアター級の大画面のDVD映像で演劇とダンスを楽しんでもらおうというセミネール「現代日本演劇・ダンスの系譜」の第8回の日時が決まりました。これまで第1回目のチェルフィッチュを皮切りにニブロール、青年団、イデビアン・クルー、弘前劇場、レニ・バッソ、五反田団と隔月で今もっとも注目の演劇・ダンスの集団(作家)を選んで紹介してきましたが、今回取り上げるのは伊藤千枝(=珍しいキノコ舞踊団)です。珍しいキノコ舞踊団はこれまでに取り上げたニブロール、イデビアン・クルー、レニ・バッソなどと比べると神戸アートビレッジセンター、びわ湖ホールでも公演しているし、ほかにも国立民族学博物館やgrafの公演などもあり関西で見られた機会というのは少なくはないのだけれど、いずれも小スペースであったり、劇場以外の空間での公演だったりして、幸運な少人数の観客だけが見ることができたということもいえるかもしれません。今回は関西ではまだ知られていないその全貌に迫りたいと思います。 
 もともと、80年代の後半以降に日本に紹介された欧米のコンテンポラリーダンス(ピナ・バウシュ、W・フォーサイス、ローザスなど)に強く影響されて作品創作をはじめた彼女たちは初期のころは「ダンスについてのダンス」、すなわちメタダンスの作り手として知られるようになりますが、その後、「少女性」を強く打ち出した作品群をへて、『フリル(ミニ)』でのアートユニット「生意気」との共同制作をきっかけに大きく方向転換、劇場公演のみに留まらず、カフェや美術館の庭などでの空間パフォーマンスなどサイトスぺシフィックな作品や内外のアーティストとのコラボレーションなども積極的に手掛け、そのキュートでポップな作品性は、現代美術における奈良美智、村上隆などと並んで「カワイイ」日本現代カルチャーの最先端として、広く世界に紹介されつつあります。 
 今回はカンパニーからの映像資料の提供を受け、代表作である『フリル(ミニ)ワイルド』『Flower Picking』のほか海外のアートフェスティバルでの貴重な映像なども紹介する予定です。 (講師:中西理)

日時 2009年4月28日(火)19:30
場所 FINNEGANS WAKE 1+1
料金 1,500円(1ドリンク付) 学生1,200円(1ドリンク付) 
予約・問い合わせ  【予約】fw1212+yoyaku.090428@gmail.com
 E-mail、電話番号、住所をご記入の上お申し込み下さい。 
【 問い合わせ】06-6251-9988(FINNEGANS WAKE 1+1 20:00~)
URL http://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/20090428
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