2010年01月28日

日時:2010年3月20日(土)15:00 / 19:00
   2010年3月21日(日)15:00
   *20日19:00の公演終了後、ポスト・パフォーマンス・トークを行います。
    ゲストは、小野寺修二(カンパニーデラシネラ)です。
   *開場は開演の30分前、開演1時間前より受付開始。
   *入場整理券を発行いたします。
   *未就学児童の入場はご遠慮ください。
会場:伊丹・アイホール
料金:前売1,800円 / 当日2,300円(日時指定・全席自由)
   60才以上1,000円(前売・当日とも)
URL:http://www.kitamari.com/
100320_kitamari アイホールでは、関西を拠点とするパフォーミング・アーティストとの共同製作事業“Take a chance project023”として、きたまりの振付・演出による新作『生まれてはみたものの』を上演します。2002年にスタートしたこのシリーズは、ひとりのアーティストに対して、1年に1作品、3年で3作品の新作を劇場とともに製作する企画です。力ある作品をコンスタントに創造できるアーティストを育成し、関西から首都圏や海外に発信していくことを目指しています。きたまりは、このシリーズ、期待の初登場アーティストです。
きたまりは、「トヨタ・コレオグラフィー・アワード2008」においてオーディエンス賞を受賞、注目が集まる振付家です。彼女が主宰するダンスカンパニーKIKIKIKIKIKIは、ダンサー個々の特異な身体のフォルムから湧き上がる独自の世界観が魅力です。今回は、このカンパニーメンバーに加え、地点の大庭裕介をはじめ、個性的な俳優、ダンサーを迎え、映画監督・小津安二郎作品に想を得た新作を上演します。

演出・振付=きたまり
出演=大庭裕介(地点) / 竹ち代毬也 / 日置あつし(SUGAR&salts) / 野渕杏子 / 花本ゆか / 松尾恵美

小津安二郎 映画監督。1903年東京都生まれ。1927年時代劇『懺悔の刃』で監督デビュー。代表作に、『生まれてはみたけれど』、『一人息子』、『戸田家の兄妹』、『父ありき』、『晩春』、『麥秋』、『東京物語』など。中流家庭を舞台に親子の関係や人生の機微を描き、独自のローアングルの手法を磨き上げ、いわゆる“小津調”を確立し日本映画界を代表する存在となる。

ダンスを初めてちょうどに10年目になる。身体という物を扱っていく中で、繊細な部分にどんどん惹かれていく。そんな中で出会った、監督・小津安二郎の演出する身体感覚。彼の映画の中の役者達は妙な違和感のある身体性を抱えながら実直な嘘をつく。

そこにある、身体の嘘をうまくつく演出、身体論、テクニックには舌を巻くしかない。少しの動き、リズム、力加減で身体の見え方はどんどん変化していき、繊細に身体を動かす難しさや美しさが見えてくる。そして演出された身体がどのように嘘をつくか、見物である。

しかしまあ、嘘をつかないで生きることなどできない。生まれて死ぬまでに数えきれない程の嘘をつく。日常の嘘、舞台上の嘘、の中で許せる嘘、許せない嘘の違いを模索しながら実直な想いと大きな嘘で固めた舞台作品を創ろうと思う。

これは、10年目の私自身の身体の哲学を見いだす為の大きなチャレンジだと思っている。

きたまり



photo: waits
photo: waits

KIKIKIKIKIKI 2 0 0 3 年より、振付家・きたまりを中心に活動開始。いわゆるダンサーらしくない体型やキャラクターを好んで起用し、親しみやすく刺激的な創作を重ね、そのダンスはさながら鳥獣戯画のようと評されることもある。代表作『サカリバ』はこれまでに 3 カ国 1 5 都市で 3 0 回に及ぶ上演を重ねる等、今後期待のダンスカンパニーとして注目を浴びている。


Translate »