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続々・松山大学ダンス部!
2009年08月11日
dance+への私たち夫婦の寄稿第2弾は再び、松山大学ダンス部! 今回は彼らの定期公演に合わせ、神戸より船で夜間往復の4泊3日の訪松山記でございます。
2005年11月13日(日)14日(月)2日間にわたって、松山大学ダンス部定期公演、『DanceScene17 Station』が愛媛県民文化会館サブホールで行われました。連日ゲネプロから観せてもらい、計4回延べ10時間程観せてもらったのだけど、やはりというか予想以上に素晴らしく、4度目で終わるのが惜しかった……。
公演は相当ボーダレス。コンテンポラリーあり、ファンクあり、冒険劇あり、チア(!)あり、オタク(?!)ありな3部構成2時間半! っていうか、すごく「コンテンポラリー」って言葉自体が体感できるバリエーションでした。
まず驚くのが、松山の住民の熱意。部員も相当数だから家族・友人だけでも大した人数になるかもしれない。でも僕らがゲネを見終わった開場1時間半前の時点で、すでに並んでる人達が……。開場30分前には200人あまりの長蛇の列! それに応対するスタッフも気持ちが良い(ハードな部活動に様々な理由で辞めてしまった元部員やOBOGが手伝いにきてるらしい。いい話)。そして、キャパ1000人の会場は立ち見も出る盛況ぶり。客層は老若男女入り乱れ、中高生も多い。
この状況で僕らのワクワク感も最高潮に達し、始まった公演は、しょっぱなから男子全員で構成されるキッチュでポップでパワフルでキモカワイイ「チア☆ボーイズ」。この“つかみ”で会場は手拍子と喝采に包まれる。やっぱり、ここにはダンスの初期衝動が残ってる! 上手いし面白いしキマッてる。そして最重要な「本人たちの楽しさ」が伝わってくる。(アリ)
以下、監督・大野八重子さんのコメントを交えながら、演目ごとに公演の様子を追っていきたいと思います。
01 俺達だって…☆






大野「ひとりひとりがそれぞれ魅力的な表情をしないと。ただ単にニコニコしててもダメやし、ヘンなことをして、ウケをとったらイイというわけじゃないから。やっぱりこういう作品ってお客さんに媚びたらおしまいやと思うんですね。サービス精神は必要だけど媚びたらいかん。この子たちは、自分たちがチアをやってるのが大好きで、やってる自分も好きで。“チア”ですから人の応援をするわけなんだけど、なんか自分で自分を応援してるような(笑)。で、見てくれた人がニコニコしてると、それがまた自分に返って来る。なんかそんな感じですね。チアの持ってるあのエネルギーというのは、すごくいいですね。自分たちも元気になれて、周りも元気になれるっていうのは素敵なことやと思うし」
02 ススムと。


大野「全体を通して動いて走って、でしょ。気をつけないとムーヴメントが“運動”に終わっちゃう作品なので、そうならないように、動きにどういうイメージを重ねていくかということを、すごく大事にしてほしいなと思って最終的なアドバイスをしていったんです。『日常がすごく新鮮に見えて来る』みたいなことがテーマだったから、その新鮮さを作品の中に如何に発見し続けるか……。そのための五感の働かせかたやイメージの持ち方が実は作品の核でした。自分たちが新鮮にやれると表情も生き生きしてくるし。その場で走ってるムーヴメントが続くシーンはけっこうしんどいんですけど、でもそのしんどさが楽しさに感じられる瞬間も、新鮮さのひとつ。まさに部活の状態。毎日毎日しんどくてイヤなんやけど、でも好きやからやってられる。人から見たら『ようやるよね』って言われても、『だって楽しいもん』って打ち込んでられる。そんな自分たちをダンスに置き換えたような作品でした」
03 マダガスカル ~ひとつ船の上~


大野「今年の1回生ってすごくイメージ力のある子たちで、ただ走ったり転んだりマストになったりしてるだけなのに、なんか風景が見えてくる。世界を自分で作れる。普通だったらあのマスト……、まぁ言うたら両手を横にひらいて十字の形で棒立ちしてるだけですからナシなんですけど、こっちがその場面のもつイメージ力に説得されちゃうのね。でも、自分たちでは、観る人がどんなふうにイメージを抱くか、なんてことはまるっきり予測してない。ビギナーズラックですよ。手法をしらないで創っちゃうって、すごいことですよ。『出来る』と思うと出来ちゃうっていうやつですよ」
04 しゃべる黒ねこ

大野「彼女って“不思議ちゃん”なんで、不思議すぎて、ぶっちぎり誰もついていけないっていうところがあって。それって彼女の独自のイマジネーションの世界があるっていうことでもあるわけで、それは才能だと思うの。ただし、観客とイメージ・コミュニケーションが結べてるか……、っていうと難しいところがある。個性を生かして、やりたいことをやりきることと、観客と作品をとおして触れ合えること。このバランスって難しいですね。ソロは毎年大変ですよ。指導する方も本人も。私は、創り手(ダンサー)の伝えたいことが一番観客に伝わる方法を探して、観客の立場として“観たい世界”を実現しようとしてダンサーにいろいろ要求します。でも、本人にとってはそれが自分のやりたいことと違っているように感じてしまうことも多いんです。戸惑ったり反発したり……。自問自答を繰り返しながら、シンプルで力強いものが見つかっていきます。ソロは特に、ダンサーの“ひと”としての姿がみえてこないと……、ね」
05 Now or Never!





大野「4回生は今年の夏、全国大会の作品創作でかなりしんどい思いをして、創ることにちょっと自信を失いかけてたんですが、初めてこの作品を見せてくれたとき、構成力もあるし、シーンもちゃんと作ってるし、遊びも入ってるし……、びっくりしました。『なんや、4回生やればできるじゃん』。そう言うとニヤッと笑ってました(笑)。『いける!!』っていう自信とイメージが自分たちの中に芽生えるってスゴイことで、この作品にメドがたった頃を機に、公演の成功のイメージが私の中にもくっきりともてるようになりました」
06 おれんじな満月


大野「これも不思議な作品で、特に何がどうっていう新しい動きも何もない作品なんですけど、でも見れちゃう……、見とれちゃう(笑)。すごいいい作品。あれだけの透明感でスーッて見れるっていうのは、ありそうでない。今年、石川くんがやりたいって言った時、1年前のフィーリングで、あのピュアさで良かったとしても、1年経った時に同じピュアさが出るかどうかっていうのは分かんない。特に大学生の1年ってものすごい振れ幅大きいから。それで『いっぺんちょっとやって』って言って踊ってみせてもらったら、『うん。やっぱいいね。この作品はいいね。これはいいね。やって』みたいな感じで上演を即決しました(笑)」
07 Nature Man






大野「夏の大会から踊り自体はそんなに直してないです。印象が変わったとすれば、前半とラストを少し付け加えたから、それによるものもあるけど、やっぱ本人たちの、たった2ヶ月でもやっぱ成長するということが大きい。カエルちゃんの跳躍、あれしんどいって言ってました。しんどいでしょうね」
08 Yes, I am.









大野「私の中に一番最初にクリアにあったシーンとして、女の子を男の子が抱えて一周する間に1枚ずつ足下にパネルが置かれることがくりかえされて、だんだん足場が積まれて、互いの身長の高低が入れ替わっていくっていう風景があったんです。時間の経過で淡々と、でもとても確かに、しかも望むと望まざるとにかかわらず変化していく現象の描写がやりたかった。で、何がいいかなと思ってホームセンターに行ったら、ウッドパネル安売りしてたんで(笑)。可塑性があっておもしろい素材でしたよ。4回生は、私と作品をやりながら、これまで何が自分らに足りんかったか、だんだん分かっていきましたね。一緒にこの作品を作っていくにあたって、いわゆるダンスの身体的なスキル・トレーニングではないことをたくさんやって、自分たちが動く(踊る)以前に、感受すること、イメージすること、感じることがいかに重要か、そのむこうに伝えることがあるんだっていうことが実感としてわかっていったんだと思う」
09 Most Original Emotion ~明日への行進曲~






大野「4回生の河野優とか、踊るとすごいかっこいいんだけど、この作品になると、いい意味でどこにいるか分かんなくなっちゃうんですよね(笑)。『優くんバケるねぇ。あんたダサいねぇ』みたいな(笑)。そんな褒め言葉アリか、みたいな感じだったんですけど。みんなかなりモノホンですもんね。特にあの後半の曲(“Top of the World” by The Carpenters)の選曲。あのセンスっていうのは……、かなわないなあと思いますよ。ちょっとお花が咲いていくのが見えるみたいなかわいいフィーリングは、男心にひそむロリータな感触をよくつかんでますよね。(リュックをかぶってしまう)あの辺のセンスっていうのも、『はぁ、そうですか~』っていう感じで、びっくりしましたね。もちろん、1回生グループとちがって、観る人のイマジネーションをいかにくすぐるか、計算の上でやってますから」
10 うすれていく…うすれていく…うすれていく


大野「“哀しみ”という非常にパーソナルなテーマだったので、難しかったです。自分の感情を動きに託して、みている人の感情とリンクできる作品としての風景や感触……。なかなかみつからなかったですね。もちろん公演のために作品は完成させていくんだけれども、いつも作品を作るというプロセス、それ自体が学習なんだと思うんです。ひとつひとつの創作がそれぞれ必要なプロセスとして次につながってくれたらいいなと思う。大きい目で見れば、来年の作品云々じゃなくて、人生の中で必要なプロセスに、この時間がなればいいなと思うんですけどね」
11 サイトトレイン







大野「動きはほとんど変わってなくて、変わったのは本人たちの感じ方、居方……。それだけです。ただそこにいるのでなく、何を感じ何をみてそこにいるか、作品という時間を如何に生きるか……。それは夏にも彼らに言っていたけど、言われても分からなかったことが、ようやく分かり始めたのかな。夏は創りたてで作品がこなれてなくて、2ヶ月くらい練習しない間に、なんか作品が練れちゃう。それは、実はその時間の間に人間が練れるんだと思うんですけど。夏の神戸で見たものと今回の舞台で観るもの、あれほんとに同じ作品だろうかと思う」
そして、フィナーレ。ありがとう。
大満足です。毎年来るんだろうなあ、松山に。そして前後2週間は熱に浮かされるんだろうなあ。
松山大学ダンス部
〒790-0826 愛媛県松山市文京町4-2
http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~harai/circle/circle.html
おっかけガイド:今年、松山大学ダンス部の作品を観ることができたのは、7月の全国高校・大学ダンスフェスティバル(神戸)と11月の定期公演(松山)。4月の新入生歓迎会(松山大学)や、8月の松山市主催の「松山まつり」、9月に富山で開催された「アーティスティック・ムーヴメント・イン・トヤマ」にも出没。ちなみに野球拳は松山が発祥の地。
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