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【暑い夏18】抒景 長内裕美

2018年06月25日

〈B-2:長内裕美〉ワークショップレポート

 

オランダかどっかのサッカー選手を連想するようなバルキーな体幹に驚く。

 

ヨーロッパにいると、からだの芯ツヨくないと日常生活支障をきたすのは身に沁みて感じる。

 

いつだったか、ドイツに50年近く住んでる日本人の女性が、毎朝ベッドの上で朝一番にするヤムチャもびっくりの空手体操をやってみせてくれたのを思いだした。

 

ならば反対に、国内のダンサーは、体幹の強度のうちダンスに不必要な要素の、ある意味天佑と言える頑丈じゃなさのもっと意識的な表現への援用を試みるとか、ぜんぜんワルくないんじゃないか。

 

男女関係なくせっかくのなよやかさに恵まれてるんだから、とか考えたりしてた。

 

そういう背景をもった彼女の身体性も手伝って、未開の地の酋長の誕生日のお祝いに参加するため文明国から来た人が受けるイニシエーションのようなワークショップの内容に説得力があったのだと思う。

 

で、そうしたワークを通して、コンテンポラリーダンスにおいて、ダンサーが自身のアトモスフィアに感じるサイズ感に関して、ちょっとした発見があった。

 

二人組で背中合わせになり、背中でメッセージを送りあって、その余韻からうごきを起こしてくというのがあったんだけど、 あとから考えたらコンテンポラリーダンス以外のダンスだと、こんなときアトモスフィアが吹きあがって膨張するよな局面を招来するんだけど、いくらうごきが激しくなってもあくまで等身大でいることから解脱しないという公案を課せられてるようで、そういう境位が自然発生することがまったくなかった。

言ってみれば、コンテンポラリーダンスというものは、物質的な不自由感の無為な正視の虜にならないよう、予め肉体のうごきに惹き起こされる内的創造性のサイズおよびレンジに縛りが設けられた身体性によって、踊られうるダンスということかもしれない。

 

長内祐美(ベルギー/ブリュッセル)

YUMI OSANAI(Belgium/Brussels)

2010年フランスのアンジェ国立振付センターにてレジデンス、作品制作・発表。平成24年度文化庁新進芸術家派遣制度を受けハンガリーにて1年間Ferenc Fehérのもとで研修、ハンガリー国内にてツアーを行う。平成27年度ポーラ美術振興財団研修員。ベルギーのダンスカンパニーfieldworksにて研修、観客参加型の作品「Hidden Sense」を制作・発表。以降、活動拠点をベルギーに移し現在ダンサーとしてfieldworks, イラン人振付家Ehsan Hemat、ドイツ人アーティストLena Grossmannの作品等で活動中。また、中心となる身体表現への探求をしつつ、ビジュアルアーティスト、サウンドアーティストや女優等、多様な国籍・ジャンルのアーティストと共同制作を行う。現在、観客に「見せる」ための身体表現・ダンスの域を超えて、「何が私の、他者の感覚を変えることができるのか」という問いをもとに自身の活動も行なっている。

森 出(モリ イヅル)

ダンスミニマリスト

 

 

 

 

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